自城自作019 片棟 と 唐草

今回のタイトルは 片棟 と 唐草、棟側に 取り付ける 役物、雨仕舞いを左右する 重要なアイテム
以下に 断面図を 示します。(他部位の詳細は こちら
どんな構造にするべきか、いろいろ検討した最終形
片流れ屋根の構造上、棟側 背面にあたる 雨は 化粧垂木をつたって 内部に侵入する 可能性があります。
これを避けるため、背面のすべてを カバーし 雨を 逃がす
工事は 一人、施工性を考慮し できる限り シンプルな構造を 意識しました。
寸法を記載した断面図があれば、6尺モノを インターネットで注文できる(フクショウ garden)
両端の板金加工は 自分で やる、これから 工事紹介の中で 紹介していきます。

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それでは 引き続き 屋根工事の紹介 です。
今回は 二重屋根の蓋となる 構造用合板の設置 から 唐草の施工 まで

下の写真は 構造用合板の設置が 完了したところ
サブロク板といって 3尺×6尺 の規格(厚さ12㎜)で 販売されており、設置がとても 楽 です。
墨付け や カットが 少ないと こんなにも 楽なんだと 実感できました。

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途中の雨を考慮して 棟側より設置
カットしたのは 下の写真 軒側 最下段 と 両サイド のみです。

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こちらは 左サイドの列
合板は 釘がサクサク入るので 一般木材と比較し とても柔らかい という印象
JPMA の 合板耐力壁マニュアル を参照し
N45 もしくは N50 の 鉄釘 で固定、間隔は 外周100㎜、中通200㎜ を目安としました。
マニュアルには 少し太めの CN50で 固定とあります。
耐力壁でないため 問題無し とし、胴つなぎも 無し としました。

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次は 防水シートとなる ルーフィングの施工 です。
釘穴のシール性が 高いという 改質アスファルトルーフィング(モラサンE)を選択
一巻 幅1m×長さ20m、重量20kgと 結構な重さ
屋根の上に 担いでのせるのは 厳しく、事前に 寸法分 9m弱に カットしてから のせました。
屋根上での 施工性も考慮し 正解でした。

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水糸を ピシッと張り、これに沿って 一発で決める
敷いてからの ズレ修正は ほとんどできません、経験して わかったコト です。

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高い方を上に重ねていくので 軒先側から施工していきます。
両端は アルミアングルを定規にして 5分出し で 真っ直ぐにカット
このあと 重ねる 遮熱シートを 倍の1寸出し とし 巻き込んで タッカー留め します。
カットしていると カッターの刃が 直ぐに ボロボロになります。
調べると 滑り止めとして 珪砂が 塗布されいる とのコト、納得 です。
幅を調整する 長手方向のカットがないよう 重ね代で調整し 正解でした。

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固定は タッカー、止水を考慮し 垂木の上に 打つ
写真は MAX ガンタッカ TG-A(N)

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棟側に 到着
棟側 背面の 端部はみ出し のみ 気持ち長く1寸 としています。

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ルーフィング の 施工完了
シートの重さがあるので 結構 張り易かった です。

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次は 遮熱シート
さまざまな アルミ蒸着シートがある中で タイベックシルバーを選択
繊維一本いっぽんに アルミが蒸着され 耐久性が高い という情報から決定
こちらも 前回のハウスラップ同様 壁用なので 滑らないよう 注意しながら施工
屋根勾配が ゆるいので なんとかなります。
但し、素材は 紙のように ペラペラで 薄く、布のような ハウスラップとは 全然異なる質感
引っ張りに強い という謳い文句ですが、ビビりながら 施工しました。

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余計な穴をあけないよう 水糸を張るときも ひと工夫

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端部の固定状況、先ほど説明した 下のルーフィングを 内側にくるんで タッカー留め しています。
タッカー針は ステンレス製を 使用、寸法は 幅12㎜ 足長13㎜
写真の間隔は 手幅20㎝を目安、浮きが目立つため 後から間に もう一発 追加しました。

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角の部分、雨水が 溜まらぬよう 折り方も 意識

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遮熱シート の 施工完了 です。

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次は 横桟 です。30×45㎜ の 4m材 Green(未乾燥)
最近は プレナー処理に加え 面取りされている材を 目にするようになりました。
現場のニーズが反映されているのかな と思いつつ、面が欲しいときに 困ります。

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寸法カットに加え、雨水 や 結露水を 溜めずに逃がす 溝を 入れ
垂木の上部に打つ ビス留めの位置を 墨付けします。

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施工時の水糸は 横方向に加え、縦方向 にも 張ります。
横桟は 鋼板屋根を ビス留めする 下地 です。
ビスは 焼き入れされた硬い鋼鉄なので ビス同士の干渉は 避けねばなりません
そのため、設計通りの位置に 正確なビス留めを 意識しました。
最近は 釘打ちにも慣れてきたので 内部の固定は 柔らかい鉄釘を選択する手もあるかなと
そうすれば 多少の干渉は 鉄釘が変形し 対応してくれます。

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縦方向の水糸は こんな感じ
いくつかのビス位置に張って 位置を確認しながら 施工しています。

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固定に使った3種類のビス と 3㎜径の下穴キリ
ビスは 左から Xポイントビス 80㎜、引き付けビス 75㎜、ブレードビス 75㎜
保持力の欲しいところ、引き付けたいところ、その他で 使い分け
まあ、Xポイントビスは 持っているので 使ってみた というモノです。

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横桟 の 設置完了
唐草を設置する際に 干渉するので 最上段は 後回し

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次は 唐草 です。
こちらは 購入した6尺モノ 5枚中、板金加工した 3枚、無垢のガルバリウム鋼板 0.4㎜厚
端っこの 直角折りの部分と 重ね継手の部分

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重ね継手の部分は 重さなりでの浮きを 極力減らすため、折り返しの部分をカット

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こちらは 端部 直角折り の 板金状況
スロットチゼルで 折り目をつけた後、刀刃を当てて 曲げています。
板金は 初めてのトライ です。
事前に やり方を調査し、必要な道具 を揃えました。
わかり易かった本は トコトンやさしい板金の本(安田克彦 日刊工業新聞社)

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初めてにしては 上出来

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鋼板を きれいに切れるよう 形状が工夫されている テスキーS

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折り返しの厚いところを切る MCC 万能バサミ MU-0020
折り目をつける モクバ スロットチゼル

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ビス留め位置は 淀の側面

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ビスは ワカイの 板金パッキンビス 27㎜ PS027RS

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一発での 確実なビス留め を意識
ポンチで鋼板に穴をあけてから 千枚通しで 木下地にも 下穴をあけました。
(神沢 スーパーポンチ 中 K-502)

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唐草を取り付けた後、両端が干渉する 横桟の最上段 を設置

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曲げ折りの重なりで 浮いた部分は 念のため シリコンコーキング

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唐草 の 施工完了 です。

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さあ、こんな感じで 屋根工事も やっと 終盤 です。

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次回は 今度こそ 屋根工事の完遂を 紹介します。
7m長 ガルバリウム鋼板屋根の設置 から 片棟の施工 まで
ひと月後 来月末の公開 を目指します。
どうぞ お楽しみに!

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by soken-t | 2017-09-29 21:50 | 自城自作 | Comments(0)

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